熟成時間の長さによっておいしさが決まるという、
これまで誰もが信じて疑わなかった
ウイスキーの常識をくつがえす国産シングルモルトが、
いま、兵庫県・養父の森で静かに目覚めの時を待っています。
監修にあたるのは、細井健二氏(元ニッカウヰスキー技術開発センター所長)と
清水健一氏(元サントネージュワイン研究所所長)という二人のレジェンド。
日本のお酒の歴史を築き上げてきた百戦錬磨の職人たちと
わずか数年で長期貯蔵にも負けない
円熟味のある味に到達することが可能となりました。
時間が進むスピードは一定でも、
「どれだけ濃い時間を過ごしたか」で得られる成果がまるで違うように、
ウイスキーも、経過した時間ではなく、より本質が問われる時代へ。
ありきたりな日々を過ごすか、未来を見据え、自らの限界に挑み続けるか。
既成概念にとらわれず、果敢にチャレンジする人たちにこそ味わってほしい
ジャパニーズウイスキーの新たな扉が開かれようとしています。
「時を操る」ことを
可能にした3つの要素
通常は樽での長期貯蔵中に樽成分の溶出や不快な硫黄化合物の除去などがなされますが、養父蒸溜所では、画期的な濾過技術を採用し、貯蔵前に未熟臭成分を選択的に吸着除去。貯蔵期間を最適化するとともに、空気中へのアルコールの揮散も抑制し、環境に配慮したウイスキーづくりが期待されます(環境対応蒸溜所として本特許技術を採用)。
木製の発酵槽を導入し、従来の酵母菌と乳酸菌に加え、第三の微生物を応用して香味の特性を変化させる技術を採用いたしました。これは、熟成香味を生むために世界的にも全く新しい視点で発見された革新的な発酵技術であり、この製法により他と差別化された高品質な商品を製造することが可能になります。
ウイスキーの熟成スピードに大きく影響する蒸溜所周辺の気候風土。兵庫県最高峰の氷ノ山をはじめ、美しい山々に囲まれ、近畿地方屈指の豪雪地として知られる養父市は、四季豊かな日本の中でもとりわけ寒暖差が激しい地域。急激な気温の変化が、ウイスキーづくりに欠かせない樽熟成を早めてくれます。
神戸大学大学院農学研究科修士課程修了。元ニッカウヰスキー株式会社技術開発センター所長。退社後の現在は洋酒製造技術コンサルタントと画家業等を合わせて営む。ニッカウヰスキー在職中は、余市・仙台・ベンネビス蒸溜所の技術指導、ブレンダー、マーケティング商品開発、ワイン・スピリッツはじめ総合酒類の開発に携わった。とりわけモルトウイスキーの品質向上に関する研究開発が大きなウェートを占めた。モルトの各種香味形成の謎解きを科学・官能・社会的背景など総合的に推理検証を行ってきた。その業績が認められ2020年の洋酒技術研究会賞を受賞した。ウイスキーに関するセミナーの講師も多く務める、日本のウイスキー業界の権威。マルホアートクリエイション代表。ウイスキー製造全般及びロストスコッチクオリティの探究と再現にフォーカスした技術指導。
農学博士、ワイン醸造技術管理士、技術士(生物工学)
1948年東京生まれ。1976年東京大学農学系大学院博士課程修了。同年協和醗酵工業(株)入社、東京研究所勤務。1981〜1984年ドイツ・ガイゼンハイムワイン研究所客員研究員。1984年からサントネージュワイン( 株)研究所所長。その後、協和発酵酒類開発部長、 ワイン事業部長、門司工場長を歴任。1986年よりサントネージュワイン(株)研究所所長。現在、(株)フード&ビバレッジ・トウキョウ。ワインへの造詣はもちろんのこと、ありとあらゆる酒類に対して深い関心と知識を持ち、同時に愛好家でもある。1991年、日本醸造協会技術賞2001年アサヒビールとの営業統合に伴い 、アサヒビール商品企画本部( 現マーケティング本部)理事副本部長、アサヒビール酒類本部理事担当副本部長兼理事ワイン事業部部長、 食品研究開発本部理事副本部長を歴任
1981年大阪生まれ。2000年~2010年大手酒類小売店にて10年在籍。店長職を務めながら、在籍中は全酒類を管理する傍ら酒類について知見を広げる。2014年~2022年、全酒類卸売業の倉庫管理責任者として8年在籍。監修にあたる細井氏、清水氏の技術指導を受け、日本全国の蒸溜所での研修を受けながら経験を積み重ね、ウイスキー蒸溜にかかせない技術、知識、理念に係る見識を深める。
英語でマザーウォーターと呼ばれ、ウイスキーの出来映えを左右する重要な役割を果たす仕込み水。大自然に囲まれた養父蒸溜所では氷ノ山に連なる藤無山(標高1139m)の清流を仕込み水として使用しています。
ウイスキーの本場・スコットランドでも非常に評価が高く、近年相次いで導入されるなど、優れたクオリティで世界的に注目を集めているイタリアFrilli社(フリッリ社)の蒸溜機を他に先駆けて導入しました。